miscellaneous-thoughts

腎臓内科医の雑感(ブログ)

ホーム腎臓内科医の雑感(ブログ)

miscellaneous-thoughts

腎臓内科医の雑感(ブログ)

初めての台北~第6回国際多発性嚢胞腎研究会に参加して~

最も近い外国である台湾に今まで一度もいったことがなく、今回講演をさせていただく機会があり、初めて行ってきました。当院で以前研修していた先生は、お休み毎に台湾へ旅行に行っており、きっと何かがある!と思っていましたが、予想にたがわない街でした。

 

まずは、研究会ですが。。。

台湾医科大学―衛生福利部雙和醫院というとても大きな病院の13階にある国際会議室で研究会はありました。この病院は新北市という台北市の郊外にあり、MRT(台湾鉄道)で結ばれている今発展しつつある町です。

 

台湾医科大学の先生や他の医科大学付属病院で多発性嚢胞腎診療にかかわっている医師が講演をしましたが、聴衆には医師だけでなく、看護師や栄養士も参加しており、台湾でも多職種がかかわるCKD(慢性腎臓病)診療がなされていることがわかります。血液透析患者は300人程度、1日3クールになっています。そして、腹膜透析は150人の診療がなされています。そのほか遺伝性腎疾患患者用の特別な診療室もあり、プライバシーに配慮されています。

トルバプタンを日本では難病申請が通れば比較的安価に処方できますが、台湾や韓国では保険で使用できる場合が厳格にきめられており、その基準を満たさない患者さんの希望者は自費で内服しているようです。日本との違いを実感しました。

私は腎移植についてのお話をさせていただきましたが、台湾では夫婦間移植がさほど多くないこと、多発性嚢胞腎の患者さんに対する腎移植はまだ多くないことを知りました。研究レベルでは、台湾も韓国も遺伝子検査が多くなされ、腎に多発嚢胞があっても、いわゆる典型的な遺伝子変異を示さない家系も多くいました。

研究会はアットホームな雰囲気で、コーヒーブレイクではとても美味しい台湾のケーキやパンが並べられており、お昼はいわゆる日本式お弁当でした!夜は食事会のあと台北で有名な夜市へ連れて行ってくれました。ものすごい人で小籠包や麺類やホットドックのようなものを食べる人、射的やダーツや輪投げで遊ぶ子供たちや若者、そして金魚すくいだけでなく、海老すくいもあったのが面白い!日本お祭りのようですが、普通の日なのにものすごい人込みで熱気があり、台湾のエネルギーを実感した次第です。

 

Prof Yun Kyu Oh先生と一緒に

 

 

 

 

 

 

中正紀念堂

蒋介石の像

 

 

像の両脇で儀仗隊が警護しており、交代の儀式がかっこよかったです

翌日は少し時間があり、中華民国の創設者 蒋介石さんの巨大な銅像がある中正に行きました。蒋介石首相が国民に提示したのは、「民主、倫理、科学」の3つの重要性です。蒋介石は北京の方向を向いて座しておられるとききました。大陸に戻りたかったのか。。。

医療も医学も重要ですが、客観的な日本の立ち位置を知ることが重要と思いました。他の国の文化を見て感じて、あらためて自分の国の文化を見直す。学問も同じで、井の中の蛙ではいけません。今回、実際の病院を見学させていただき、私もいろいろな気づきをあたえられました。

台湾人、韓国人、日本人、見ただけでは何人かわかりません。東アジア人の1メンバーとして今後も仕事をしていきたい、と考えた台湾出張でした。

日髙 寿美

 

 

 

 

 

 

——————————————————————————————————

 

 

 

第120回日本内科学会総会・講演会に参加して

 

4月14日から16日の3日間、第120回日本内科学会総会・講演会が東京国際フォーラムで開催されました。4月15日には「医学生・研修医・専攻医の日本内科学会ことはじめ 2023東京」が併催され、内科専攻医2年目の乙幡耕平先生が発表しました。

「内科学会ことはじめ」は毎年内科学会の会期中に開催される内科を目指す若手医師のためのディスカッションの場です。今年は乙幡先生が膠原病のセッションで発表しました。堂々とした発表で、いただいた質問にも一つ一つ落ち着いて回答し、発表を見守りながら嬉しく思いました。乙幡先生、お疲れ様でした。指導医の持田泰寛先生、ありがとうございました。

内科学会では、私がポスター発表をしました。ポスターといってもデジタルで、臓器ごとにブースに分かれての発表でした。いろいろなディスカッションができ、充実した時間でした。WEB開催のみだった3年前の寂しさを思うと、しみじみと現地参加の良さを実感しました。

日髙寿美

 

 

 



 

学会発表のご報告

発表後に辻畑先生と一緒に写真撮影。二人とも心からリラックスした表情です

9月最後の週末、世の中は三連休の方も多かったと思いますが、私たちは学会発表が重なりました。

【2022年9月24日】第680回日本内科学会関東地方会では、初期研修医二年目の辻畑智雄先生が東京国際フォーラムで発表をなさいました。初期研修医にとっては緊張の舞台ですが、たくさんの質問にも落ち着いて答え、堂々とした立派な発表となりました。

【2022年9月25日】第7回腎移植内科研究会学術集会では、山野水紀先生がオンラインで発表をなさいました。香川県で開催された学会でしたので、山野先生も本来ならば本場の美味しい讃岐うどんを楽しみたかったと思います。

山野先生、辻畑先生、お疲れ様でした。

石岡邦啓

——————————————————————————————————

 

 

第25回腎間質障害研究会の発表

9月10日に第25回腎間質障害研究会がステーションコンファレンス東京にて開催され、当院からは丸山遥先生が発表してくれました。

丸山先生らしい綺麗で見やすいスライドを使ったわかりやすい発表でした。質問への応対も頼もしかったです。これからも学会や研究会での活躍を期待したいと思います。

日髙寿美

 

 

 

 

 

 

 

——————————————————————————————————

NEW腎と心血管障害研究会のスタート

7月16日に東京駅近くのKITTEで、”NEW腎と心血管障害研究会”が始まりました。

この会は元々、東邦大学の長谷教授、尾崎教授と当センター長小林先生が共に立ち上げた研究会で、昨年まで17回に渡り開催されてきました。循環器内科と心臓血管外科、そして腎臓内科の医師たちが集まり、腎疾患患者の心血管病変の問題につき忌憚なく話し合うことを目的としていました。それぞれの視点からの見方、考え方をお互いに理解しあい、一つの演題について深く掘り下げていき、毎回新しい知見がいろいろ得られる楽しい研究会でした。

今年から装い新たに再スタートし、第1回の研究会は心不全と貧血が大きなテーマでした。来年は当センターの持田泰寛先生が演者になると決まりました。来年の夏が楽しみです。

日髙寿美

 

——————————————————————————————————

 

 

第67回日本透析医学会学術集会・総会に参加して

平年より大幅に早く6月中に梅雨が明け、真っ青な空、ギラギラした灼熱の太陽のもと、日本透析医学会学術総会が、横浜・みなとみらいのパシフィコ横浜で開催されました。

2019年以来3年ぶりの対面式の学会でした。久しぶりに遠方の仲間と会うことができ、とても嬉しかったです。7月1日から7月3日までの3日間、きっと多くの参加者が同じ思いを胸にいだいていたと思います。

腎臓病総合医療センターからは、シンポジウムの演者2名、ワークショップの演者1名、教育講演1名、一般演題6名(すべて口演)の発表があり、コメディカルからはよくわかるシリーズ1名、一般演題2名(看護師・臨床工学技士各1名、どちらも口演)と皆、大活躍していました。

今回の学術集会は、“透析医療のSDGsを求めて“がメインテーマでした。透析医療において持続的な目標とすべき項目を明らかにし、それを達成するための実行手段を考える、といううコンセプトです。全国の病院やクリニックでなされている血液透析や腹膜透析、そして腎移植医療に関して新しい知見を知り、これからも私たちは更に積極的に発信していきたいと思いました。発表した当院の仲間たち、遠方から参加していた仲間たち、お疲れ様でした!

日髙寿美

内科専攻医2年目の御供彩夏先生・日々の臨床に真摯に向き合う御供先生らしい、立派な発表でした!

血液浄化センター張茜看護師・堂々とした発表で、質問にも丁寧に対応して素晴らしかった!

無事に終了しホッとした笑顔。仲間の発表は全力で応援します!

早朝のみなとみらい。午前中からどんどん気温が上がり、猛暑の3日間でした


——————————————————————————————————

 

 

 

徳之島応援終えて

4月4日から5日間、徳之島徳洲会病院での内科の応援のトップバッターとして私が行ってきました。

徳之島では、10年振りに初期研修医の同期、大田先生に会うことができました。私は初期研修を湘南鎌倉総合病院で行いましたが、彼は、外科医として湘南外科グループに入り、湘南鎌倉総合病院でチーフ研修した後、八尾徳洲会で働いており、徳之島には3年前から月に1度応援に来ているとのことでした。まさか、ここで昔一緒に切磋琢磨した仲間と再会するとは思いませんでした。このような思いがけない友との再会は、グループ病院応援の一つの楽しみなのかもしれません。

さて、離島応援・研修では、救急患者をドクターヘリで救急搬送をすることがあります。徳之島の島内で救急医療を完結できない救急患者は、医師がドクターヘリに同乗し、沖縄本島もしくは鹿児島本土に搬送しなければならないのです。今回私が当直の時には、眼科緊急症例が発生し、失明のリスクがあるため、琉球大学の眼科の先生とFacetime(iPhone)を用いてCT所見をディスカッションした上で、琉球大学に救急搬送となりました。湘南鎌倉総合病院初期研修2年目の小林先生が抜擢され、自衛隊のドクターヘリに同乗し患者を搬送してくれました。小林先生お疲れ様でした。そして夜間にもかかわらず、患者を引き受けてくださった琉球大学の眼科の先生に感謝です。

離島応援・研修は短期間でかなり濃い時間を過ごすことになります。私も美しい海に魅せられ、濃厚な5日間を過ごしてきました。これから離島応援・研修に行く先生方も気分転換をしつつ頑張ってください。

持田 泰寛

——————————————————————————————————

第12回日本腎臓リハビリテーション学会に参加しました

2022/3/26-27に岡山で開催された日本腎臓リハビリテーション学会に参加しました。コロナ禍の学会はWEB上での開催が多いのですが、シンポジウムは現地開催とのことで、現地に行きました。

日本フットケア・足病医学会との共催シンポジウムでは、小林修三先生の座長により、当院リハビリテーション科副室長の西村彰紀さんが発表されました。日本心臓リハビリテーション学会との共催シンポジウムでは、私が発表しました。また、教育講演では守矢英和先生、よくわかるシリーズで血液浄化センター看護師副主任で日本フットケア・足病医学会理事の愛甲美穂さんが講演をしました。

残念ながら駅周辺しかまわれませんでしたが、岡山名物の鰆のおいしいお刺身をいただきました。 久しぶりの岡山で、 久しぶりの外食は格別でした!

日髙 寿美

——————————————————————————————————

女性腎臓医の会〜第25回TFDセミナーを終了して

令和4年3月1日に第25回のTokyo Female Doctorという女性腎臓医の会の当番幹事をしました。例年は現地に集まって、face to faceで様々な腎臓内科の女性の先生方と交流できるのですが、ここ2年はCOVIDのためオンライン開催が中心です。しかし、その反面、全国の先生方とWEBでディスカッションできる面もあります。

今回は当院で後期研修をしてくださった大木里花子先生が、今、東京女子医大で腎移植の勉強をしていらっしゃいますが、そこで女性移植患者さんの妊娠についての発表をしてくれました。腎不全で透析になってしまうと妊娠することじたいが非常に難しくなりますが、腎移植を受けると妊娠できる場合が増えます。しかし、妊娠を希望した時から免疫抑制薬を弱いものに変更しなくてはいけない、など様々な課題があります。大木先生はその点をいろいろと調べて発表してくれました。素晴らしかったです。

日髙 寿美

——————————————————————————————————

 

CRDGセミナー前の予行演習

当院内科統括部長 守矢英和先生の発案で、当院総合内科・循環器科・糖尿病代謝内科・そして腎臓内科の合同カンファレンスが開かれることになりました。各科の頭文字をとって「CRDGセミナー」と名付け、2021年7月15日に開かれます。

当科から今年5年目の尾畑翔太先生が発表するにあたり、7月8日に予行演習をしました。

尾畑先生が準備した発表を聴いたあとで、いろいろとディスカッション。皆が自分の気づいたことを自由に述べて、意見交換をしました。仲間の発表や意見を聴きながら、自分自身の糧とし、お互いに高めていくのは仲間や先輩がいるからこそできます。小林先生から受け継いだ様々な伝統を、みんなの手でより良いものにしていかれたらいいな、と考えています。

日高寿美

——————————————————————————————————

久しぶり…現地開催の研究会に参加して

第99回の神奈川腎研究会が、2020年11月15日(日)に神奈川県総合医療会館で開かれました。本来、今年の初夏に行われるはずだった研究会ですが、新型コロナ肺炎流行のため11月に延期となり、オンデマンド配信付きの現地開催となりました。

当院からは持田泰寛部長が発表し、優秀演題賞に選ばれました。おめでとうございます!

それにしても、久しぶりの現地開催の研究会は楽しかったです。実際のプレゼンテーションを聴きながら、いろいろな病院の先生方と討議することは、以前は当たり前のことでしたが、最近はずっとそのような機会がありませんでした。例年の会より参加人数は少し少なかったようですが、有意義な時間が持てました。

横浜球場のまわりの木々の紅葉が美しかったです。

——————————————————————————————————

夏の終わり ~湘南アイパークで~

当院のお隣にある湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク)で、再生医療研究に関するカンファレンスに参加しました。カンファレンスはとても刺激的でしたが、さらにはここの環境がとてもすばらしかった。イメージは下記サイトをご参照ください。https://www.youtube.com/watch?v=QMK8NlGaRFQ

緑の芝が広がる中、まだ細い1本の木が見えました。この木が太くなる頃には、この湘南の地からたくさんの研究の成果があらわれてくることでしょう。見上げると澄んだ青い空が秋の訪れを告げており、病院から数分なのに、旅をした気分にさえなりました。

ここで研究に取り組みたい!(2020年9月14日投稿)

 

 

——————————————————————————————————

鎌倉の夏 「ぼんぼり祭り」

8/7の金曜日、仕事が終わってから夜8時過ぎに鶴岡八幡宮のぼんぼり祭りに行ってきました。

今年は梅雨があけたのが8月1日と遅く、あっという間に8月7日の立秋になりました。鶴岡八幡宮は海が近く、木立がうっそうとしているせいか、風は涼しく、たくさんのぼんぼりを一つ一つゆっくりと見てまわりました。例年より少しぼんぼりの数は少ないようですが、柔らかな光のぼんぼりが鶴岡八幡宮の境内まで延びており、幻想的な世界でした。

仕事を終えて、車で少し走るだけで非日常を感じることができます。神様の前で謙虚に日々を振り返り願いごとをする。そんなひと時を持って、気持ちをゆったりとすることができました。

(写真のぼんぼりは、黒岩祐治神奈川県知事揮毫のアマビエ)

News

腎臓病総合医療センターのニュースを随時公開中です。

PAGE TOP